定食屋
定食は、取り敢えず“安”ければ嬉しい。
お江戸の頃は江古田と言う
学生街に住んでいたので
安い定食屋が何軒かあった。
仲間内では”レモン”と呼んでいた定食屋は
確か一番安い定食が¥250だったと思う。
コロッケ定食だったかな。
僕はいつも唐揚げ定食¥350を食べていた。
鳥の唐揚げとキャベツの千切り
それにどんぶり山盛りのご飯と味噌汁
それからお新香も付いてたかな。
何故“レモン”と呼んだかと言うと
水の代わりにレモン味の液体が出されるから。
まぁ、無果汁の粉ジュースだと思うけど。
ある日、武田君がボソっと呟いた。
「あの鳥の唐揚げ、たぶん鳩だよ。
だって骨が細すぎるもん。」
ちょっと衝撃的な一言だったけど
そう言われてみれば骨が細すぎる様な‥。
でも安いし旨いからいいのだ!
おもしろかったのは、
そこでいろんな人に出会った事。
ミュージシャンはみんな貧乏なので
みんな“レモン”派なのだった。
田口君とばったり会って
仕事をもらったこともある。
さてもう一軒、こっちは強烈に安い店。
”愛情ラーメン”。
ラーメンとチャーハンで¥210!!
当時でも破格の安さだ。
ただしキビシイ掟があった。
“全部食べ終わるまで喋るな!”
たぶん店主、学生達がべちゃくちゃ喋りながら
ダラダラと食べてるのが嫌だったのだろう。
出来立ての熱々を旨いうちに食べて欲しいのだ。
料理を作って出す人の気持ちは痛いほどわかる。
一番うまい出来立て熱々を出しているのだ
カクテルだってそうだ。
グラスも冷やしてキンキンで出してるのに、
それを30分もかけて飲むってどうよ。
ロングなら仕方ないけど
ショートカクテルは一気飲みが基本だ。
とシュガーヒルのマスターに教わった。
さて、コロナのおかげで
外食に行く気も起きない。
早く終息して欲しいなぁ。
ちとせの味噌ラーメン、
大黒屋のころ蕎麦の大盛り‥。
朝日町にも行きたい今日この頃です。
ちゃんちゃん。
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